2013年6月アーカイブ

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せんがわシアター121 vol.1「戦場のピクニック」も6月26日(水)の公演を残すのみとなりました。
今年2月のリーディング公演、そして今回の演劇公演の舞台稽古、そして本番を支えて下さった市民サポーターの鬼弦さんによる観劇レポートをお届けします。
是非ご覧下さい!

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第4回目のせんがわ演劇コンクールも熱気のうちに幕を閉じ、新鮮な可能性を感じさせる2日間は忘れがたいものとなりました。

さて、せんがわ劇場レパートリ

ー公演「戦場のピクニック」も12日で4回目の公演となります。

この間、リーディング公演、舞台稽古、本公演と関わることがで きました。
 

リーディング公演を、洋服制作に喩えるなら、まずデザイン画を元に型紙を起こし、シーチングと言われるざっくりした木綿の布で縫ってみる過程にも准えることができましょう。その段階でもデザインの素晴らしさはわかるのですが、更に細部を修正し、実際の制作になります。

同じデザインでも生地を何にするか、霞のようなシフォンなのかしゃりっとしたタフタなのか、或いはさらりとした麻なのかでだいぶ印象は変わります。

柄が入るのか、刺繍やレースのような飾りがあるのかなどなど、デザイナーのイメージを現実のものにしていく作業が積み重なって、オートクチュールの華やかな舞台が完成します。

 

「戦場のピクニック」では、リーディング公演で感じた骨太な印象は変わらぬものの、舞台稽古、本公演を通して、その繊細な部分が見えてきます。

臆病なザポの戦争との向き合い方は可笑しみと痛々しさが相半ばしています。テバン氏とテバン夫人は気のいい両親ですが、戦争に対しては暢気過ぎるかもしれません。家族間の会話には少し愚かな印象を持つかもしれません。

彼らは私たちと同類です。

あなたにも見覚えが、或いは心当たりが有るのではないでしょうか。

不安を紛らわすために無意味なことをする人間。

親しい人への愛のためにその場にそぐわないことをしてしまう人間。

いつまでも我が子を子供扱いしてしまう母親。(もう戦争に行くような年になっても。)

なんでも笑い話にしてしまう人間。(人の生き死にや戦場についても。)

危機というものを認識しない都合の良い人間。

でも、愛すべき隣人たち。彼らの不幸や悲惨を望んだことなどないのです。冷酷に遠くで見ているのは私達と同類ではありません。

「賢い人間」は戦場になど行きません。

 さて、周囲をよくご覧なさい。

私たちは爆発音が次第に近くなるなかで、レコードをかけて踊っているのではありませんか?

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